薪割りに使う刃物について

柴わんこ

2021年01月19日 10:41

緊急事態宣言が、1都2府8県に出されて

全国的にも、自粛ムードがジワジワと出ている。

即効性があれば、良いが結果が出るまでにはもう少し時間が必要だ。










前期時で、斧の四木や三木の話をしたが、
2021/01/15


今回は、鉈やナイフについて。

というか、薪を割る(あくまで玉割りされている物)際に使う刃物について。







前回の記事を上げた際に、ふと思うことがあった。

というか、ずっと思っていた事。

薪をナイフで割るっていつからだろう?と。

併せて、ナイフの代わりになる日本古来の物ってなんだろう?と。











一昔前のキャンプでは、どちらかというとファミキャンが主体で、

ソロでキャンプしてると周りの賑やかさに、

たまに淋しさを感じる時もあった。

その時は、焚火したいからキャンプとかではなく、

ただ自然の中でボーとしたいからというのが、一番の理由だった。

その時薪は、ホムセンで買ったちび鉈で割っていたように思う。






話がちょっと逸れるが、古来日本人は木と向き合って付き合ってきた。

斧を使って倒した木を楔で割り、鉞、鉈、釿、槍鉋等で加工成型して行き、

建物を建てて行った。

森林面積が多い事も有るとは思うが、その中で

割裂に優れ、加工しやすい針葉樹を選び、木を無駄しない加工。

海外の鉋や鋸は、押して使うが、日本は引いて使う。(鑿は各国共通)

この方が刃物を薄く出来るし、おがくずも少なく、緻密な作業が出来る。
(鉋掛した檜は、水を弾きますし、木艶も全然違います)









話を戻して、木を削る、割るなどは主に鉈を使っていた。

それは、片刃・両刃あるものの現代でもあまり変わりない。

じゃあ、バトニングしているナイフなような物は有るのかと思って

調べてみたが、出てくるのは、小刀のような物で、薪を割るような形でなく

どちらかというと、削るという作業向き。

そう考えると、ナイフでバトニングしていたら刃がボロボロに欠けて

切れなくなり、斧を買ったとかの話を聞くが、

適材適所で、刃物を使い分ける事を古人は知っていた。














変な例えだが、銃社会であるアメリカ等の海外から見ると

鉈のような刃物の普及率でいうと、日本は半端じゃなく高いそうだ。

まして、片刃という考えは海外ではほぼ無い。




薪割りで、片刃の刃物というのはあまり使わない。

刃が食い込みすぎるからだ。

片刃の利点は、引けば切れる。なので山歩きの藪払いや

細い枝打ちには最適だ。




自分は、片刃も両刃持っているが、キャンプの時は主に両刃を使っている。

両刃のいいとこは、広葉樹のような粘りのあるような木でも、

食い込み過ぎず綺麗に割れる。







ここまで書けば、じゃあ海外ではとなるが、海外では

マチェットやハチェットと呼ばれる、片手用のアックスがある。

用途としては、同じだが大きな違いがある。

それは、刃の作り。

西洋は、鉄だけだが鉈などは刃先に鋼を使い、

刃の付け方も全然違う。

逆に言えば、ナイフは削ぐと切るというのが、ナイフの役割。

洋包丁が押して切るというのは、狩猟民族の流れで

和包丁は、魚などの柔らかい物を切るため、刃先が鋭く薄くなくてはいけない。

和食が美味しいのは包丁ので捌いた時、素材の細胞を

綺麗に切るからだとも言われている。













それともうひとつ。

これは、何の本だったか忘れたが、木を削るのに剃刀のような

刃付けをするのは、生き物である木をあまり痛めつけないようにする

先人の想いもあるのではないか?という事。



そう考えると、木と刃物の関係。

面白くありませんか?






※今回の記事は、あくまで個人的主観と、刃物と文化の関係について書いております

 バトニングやハチェットで薪割りしてても、良いと思います。

 一番は使う人がこれと思えば、なんでも良いだけなので。










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